サンタクロース
12月です。
毎年この時期になると思い出す言葉を
記しておきたいと思います。
−今日は何の日かと聞かれたら、どうお答えになりますか?
「クリスマスだと答えるでしょう。」
−どんな日でも
「どんな日でも。」
−じゃ今日はクリスマスですか、それとも12月11日ですか?
「よりけりだろうな。」
−何に?
「つまり、あなたが子供たちの要望に答える気があるかどうか、
老いていく人間の弱さや孤独を思いやる用意があなたにあるかどうか。」
「友人に好かれているかどうかを気にするのではなく、
自分からもっと好意を示そうと思っているかどうか。」
「思っているならクリスマスだ、毎日がね。 」
Ally McBeal.
S4-8 The Man With the Bag.
ドラマシリーズ Ally McBeal.(邦題 アリーMyLove)
アリーMyLoveは、ざっくりいうと法廷ものです。
このセリフが出てくる回は、自分をサンタクロースだといいはる小学教諭を弁護するお話しです。
その教諭はこのシリーズの主役 アリーが務める弁護士事務所のパートナー弁護士のひとり ネルの父親であり、困り果てたネルは同僚の敏腕弁護士ジョンケイジに弁護を頼みます。
最終弁論に、ジョンが語り出す。
「彼がサンタクロースでないと誰が言えますか?」
どんなに不利になろうとしても、サンタクロースであることを覆さない教諭に、相手の弁護士はいじわるな質問をします。
「私には何人の子どもがいますか?」と、しかしそれにも、さらりを答えます。更なる問い「子どもが望んでいるプレゼントは?」にも「子どもたちはお父さんとの時間を欲しがっている」と被せ気味に答え、場は荒れます。
その後、場が落ち着いた後「今日はなんの日ですか?」と判事は教諭に尋ねます。
先の文章は、その時のやり取りです。
個人的に素晴らしいな、と思ったのは、自分がサンタクロースであると主張したまま勝訴するということです。
この教諭、実は元弁護士なのです。物語のことなので無理はあるとは思いますが、サンタクロースか否かの議論をスマートに乗り越え、論点は業務上に支障はなく、人望も厚いという部分に移り、勝訴というのがこのシーズンの法廷ものドラマとして素敵ですよね。
最後に、もう一度、抜粋したものを記します。
「つまり、あなたが子供たちの要望に答える気があるかどうか、
老いていく人間の弱さや孤独を思いやる用意があなたにあるかどうか。」
「友人に好かれているかどうかを気にするのではなく、
自分からもっと好意を示そうと思っているかどうか。」
「思っているならクリスマスだ、毎日がね。 」
ドラマ内でも言及されますが、このセリフはヘンリーヴァンダイクの詩の一節です。
1日そうできるなら、毎日すればいい。
ジョンが、この詩には続きがあるといって、付け足す言葉も素晴らしかった。
毎年思い出すこの言葉のご紹介でした。