いつか出会う人々

電車に乗っていて、目の前に座る他人を眺めていると、この人もいつかどこかで知り合うのだろうか?と思うことがある。極端なことをいえば目の前の男性も女性も明日、違った場所で知り合いに紹介されるかもしれないと、そんな風に思う。

もちろん普段はしないけれど、たとえば旅行中なら遠出を理由にして他人に話しかける事がある。そこから仲良くなるなんて事は稀だけど、後に話しかけた人と別の場所で再会して、大いに盛り上がったこともある。

そんな体験もあるから、目の前にいる他人が全くの知らない人なのか確信がもてない。
もちろん、現段階では全く知らない同士なので、確信もなにもないのだけど。
ずいぶん昔から、僕はそんな感覚で人を見ている。
その視座をインターネットにまで広げれば、もしかしたら隣に座っている人のSNS投稿を僕は見たことあるかもしれない。今度の展示に、さっきすれ違った人が来てくれるかもしれない。

まったくの他人なんていないのかもしれない。
いつか出会う人たちと一緒に今日も電車に揺られている。